フォト

軽井沢の花たち

  • ツリフネ
    軽井沢の庭に咲く花を集めてみました。東京では見られない花がたくさんあるのに、驚きます。

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

麒麟の翼

麒麟の翼を見に行った。

我が家がよく行く、映画館は品川です。

プリンスシネマは、小さい映画館が
たくさん集まってできています。

ですから、色々な映画が同時に上映されているのです。

前回は、家族全員の一致で「源氏物語」を見たのですが

今回は、意見の一致を見なかった!

というか、私一人、ちょっと、趣味が違っているのかも・・・

ふうちゃんと、娘は「ALWAYS 三丁目の夕日」を

私は・・・「麒麟の翼」を見た、というわけ。

どうもね、私はノスタルジーが苦手でして、

それよりは、推理ドラマの方が好きなんです。

さて、本題の「麒麟の翼」ですが

単なる推理ドラマだと思って見に行ったのですが、

これが結構、よくできていた。

しっかり、泣いてきました・・・・

メッセージは、よく伝わりました。

「人間は、自分のやったことは、しっかり正面から
向かい合わなければならない、逃げてはいけない」

ということでしょうか。

振り返れば、私の人生は、いつも逃げてばかりだった。

娘のことも、母のことも・・・・・

映画を見ながら、涙とともに、自分を省みた一日だった。

生きているときは、理解しあえなかった父と息子が

父親が殺されて、初めて、

残された息子に、父親の思いが届いたという

この物語を見ていて

私は、母の最後のメッセージを、

きちんと受け取れていたのだろうか、と

映画を見ながら、ずっと考えておりました。

「元気だったときの、言葉は、わかっていても

死に直面したときの、言葉は違う」という、

介護士の台詞が、心に刺さっております。

奇しくも、ふうちゃんたちが見た、「三丁目の夕日」

でも、父親の本心が伝わらないという、場面が

出てきたそうで、

つまるところ、我が家は、

同じ主題の映画を、見ていたのかも・・・

なんだか、不思議な感じがした一日でした。

この頃の日本映画は、結構面白いですね。

おすすめかもしれません、この映画。、

源氏物語・・千年の謎

久しぶりに家族で映画に出かけた。

久しぶりです、3人で映画に行くのは。

これからは、どこへでも行ける・・・・

不思議な感じがします。

今までは、母のことが頭から離れなかったので

何をするにも、どこへ行くにも、まず母でしたから・・・

門限6時の人間・・・

ずっとそんな状態でしたから、

何でもできる、いつでもOKという感覚に違和感を感じます。

さて、久しぶり見たのが、「源氏物語」というのは、ちょっと、不思議。

ふうちゃん(主人)が、私の好みに合わせてくれた
というわけですの。

源氏物語大好き人間の私です。

さて、それが映像になるとなると・・・ちょっと不安でした。
光源氏がどんなふうになるかなあと・・・

生田斗真主演・・・・・

正直言えば、期待しておりませんでした。

ところがねえ、これがちょっと期待以上でしたの。

かっこよかった、似合ってましたね、不思議と。

それに、六条御息所への見方が変わりました。

これも、年のせいかしらね・・・・

今までは、私の好みはひとえに、紫の上でしたから。

女人の持つ怨念みたいなものは、確かにあると
思えるようになりました。

人間、多種多様、善人ばかりじゃないのが
世の中というもの・・・・・

誰の中にも、あるものではないかと思いますものね。

娘は、ひたすら、生田斗真に魅せられておりました。

「かっこいい!!」

ふうちゃんはね、・・・・・

「紙は、当時貴重品だったのだろうな」

というのが、感想だそうです。

それぞれ、同じものを見ても、考えることは
三者三様・・・・

我が家は、それでも仲良し家族です。

おくりびと

久しぶりでふうちゃんと二人
映画を見た。
「おくりびと」です。

いいと評判の映画だとか・・
こちらのおこしのびえろさんも
ご推奨だったし・・・
夫婦で見れば、この年になると
安く見られる、とのことで
ついていった次第です。

正直言えば、内容から見ても
重そうで・・・
私の、一番の好み・・とは
ちょっと、言えない映画なんですけどね。

なにせ、私の映画鑑賞は
本来ならば、ラブストーリー専門なもので。

しかしながら、
評判通りの・・・見応えのある
映画でありました。
涙が止まらなくて
困ってしまいましたけど・・・

人間の死というのは
重いものなんだなあと
改めて、考えさせられました。

人間である以上、必ず死は訪れるわけです。

その迎え方は、様々、
生き方が様々なのと同じように、
生き方それ自体を、そのまま
踏襲して、死を迎えるわけです。

その人の最後を
美しく飾って、死出の旅路へ
送り出す、と言う、そんな仕事が
あることも、正直言えば
知りませんでした。

都会では、
納棺師という、仕事が
あるのかどうかも、よく分かりません。

父や、祖母を見送ったとき
そんな人が、やってきたかどうかも
しりません、・・たぶん
葬儀屋さんが、同じようなことを
やってくださっていたのでは
ないでしょうか。

私が、父や祖母を見たときには
ちゃんと御棺に
収まってしまっていましたから。

でも、
見ていて、人間の尊厳とか
人をおくることの大切さとかが
ジーンと胸に迫ってくるのです。

山形の美しい自然の景色や
白鳥や、チェロの音と重なり合って
胸を締め付けるのです。

たぶん、それは
私自信が、人生の後半を
迎えようとしている、そのせいかも
しれないと思ったりします。

若いときに見たら、
こんなに胸が締め付けられることも
ないのかもしれません。

高齢の母を抱えている私には
人ごととは思えない・・・
そんな感情もあったのでしょうし・・・

火葬場のおじさんの言葉が
耳に重く残っています。

「ここは、門だ
あちらの世界への、門出の門なんだ。
行ってらっしゃい、また会おうね」

崖の上のポニョ

久しぶりで、親子3人で映画を見た。
「崖の上のポニョ」です。

娘のお友達も、良かったと言うし
こちらにお越しのまるさんも
親子でご覧になったそうで・・・
まあ、3人で見るには、
無難な映画だろうというわけです。

宮崎監督の、アニメは・・・
良く見に行く方でしょうか・・・

どうも、私は、映画を見ると
作り手が何を言わんとするかばかりが
気になってしまっていけません。
特に、宮崎監督の映画は
メッセージ性が強いので・・ついね。

でまあ、今回は・・・というか
最近の宮崎アニメは、どうも、今ひとつ
よく分からない感じですね。

まあ、ファンタジーで、
単に楽しむことだけを考えれば
それなりに、素敵な映画ではありました。

ポニョちゃん、可愛い金魚ちゃん・・・
人面魚・・・かなあ・・・
言ってみれば、人魚姫かも・・が
人間の男の子に、恋しちゃったお話。

人魚姫と違うのは、ハッピーエンドって
ところかしら。
生物の枠を越えての、恋ですからね
そりゃまあ、大変でして、
その割には、理解者が多くて
びっくりなんですけどね。

今回は、CGを使わないで
手書きにこだわった、作品だそうで
パステル調の、微妙な色合いが
いい雰囲気でした。
確かに、お家の、周りの柵なんか見てると
古びた感じが良く出ていて、
なるほどと納得したりして・・・

さて、さて、
で・・・まあ、映画の中身ですが
どう思ったか・・・というと・・・・

主人公の・・・宗介くんね
とっても、いい子なのよね・・・
何が、いい子かというと、
とにかく、礼儀正しいの。
お母さんのお勤めしている
老人ホーム・・(かなあ)の方への
お別れのご挨拶。
きちんと、頭を下げて、しっかり
ご挨拶しているのよね。
あれを見て、
「ああ・・・・今時の子供達
何人が、こんな礼儀正しさを
もっているんだろう」
と、つい思ってしまった。

これって、きっと、宮崎監督の
理想の男の子なのかなあ・・なんてね・・・

我が娘も、人に対する挨拶は
結構得意な方なんだけど、
あれほど、キチンとは、出来てない・・・
ひとえに、あれは、親の躾なんだろうね。

母親リサさん・・・
しっかりした、お母さんに描かれてる。
凄ーーく、格好いいのよね。
ポニョに対する態度も、
理解度も凄くいい、
普通はねえ、こうは行かないだろうなあ
と、つい思ってしまう。

ふうちゃんに言わせると、

「宗介が、
母親を名前で呼び捨てにするのは
いかがなものか」

となるんだけどね・・・・

私は、あんまり気にならないのよね。
関係は、親子なんだけど
友達同士、というのが
最近は多いそうな・・・

でも、この親子は、友達関係だから
呼び捨てにしている、というそんな
感じじゃないと思うのよね。

なんてね、
どうも、話の本筋じゃないところに
ふうちゃんも私も、気になってみていた
そんな感じです。

それじゃ、娘は、何に感動していたのか・・・

「お母さん、何処の夫婦げんかも
同じようなものね」

へ?・・・・・

ああ・・・あれねえ・・・・

リサさん、ご主人が(お船の船長さん)
待っていたのに、帰ってこれなくなって
怒った、あの場面ねえ・・・

フフフ・・・・

そういやあ、確かに・・・
良く私も、帰りの遅いふうちゃんに
メールで
「馬鹿、馬鹿・・・」って・・・やりとりしてたっけ
モールス信号が、携帯のメールに
変わっただけで・・・
何処の夫婦も同じ・・・・・
ばれてましたね、娘にも・・

今回我が家で一番受けたのは
この場面かもねえ・・

お粗末!

海猿

久しぶりに、テレビで映画を見た。

最近、すっかりテレビ離れしていて、
あんまり真剣に見ないのだが、
去年の売り上げ一番の日本映画ときいて、
そりゃ見なくちゃと、母と一緒に見たのでした。

見た映画は 海猿・・・・
海上保安官(潜水士)のお話。
以前テレビでもドラマでやってましたね。
それの映画版でした。

結論から言うと
久しぶりで、胸がジーンときました。
何が・・って、
やっぱり、男の人の強さでしょうかね。
それと、仲間意識、連帯感の強さかな。

まあ、お話ですからね、
現実はそんなに甘くないと思いつつ、
つい、ほろっと来てしまいました。

こういう話の弱いのは、
日本人の特徴かもしれません。

主人公の
「絶対にあきらめない、空を見るんだ」
という言葉が、心に残りました。

男の人って、制服を着ると似合うのねえ・・・
あの格好って、女殺しだと思いませんか?
ホント、格好いいわよね。

人命救助のお仕事って
大変だけど、やりがいがあると
思う人が増えたようです。

この映画のせいで
海上保安庁への就職希望者が
急に増えているという話をニュースで見ました。

自衛隊も変なコマーシャルを流すより
魅力あるドラマでも作れば、
人気が出るかもしれない
なんて思っちゃいますね。

それにしても、
いただけないのは・・・
命が危ないという場面で、
長々とラブストーリーをやることはないのに!
つい、見ていて、ハラハラしちゃった。
告白なんて、後でゆっくりやればいいのよ、
さっさと、脱出しろーーーと、
つい、映画を見ながら叫んでいた。
ハハハ

まあ、あそこがいいと、いう方も
いらっしゃるかもしれませんけどね。

ついでに 一言・・・
日本映画も、人混みの中で
ラブシーンが出来るようになったのね・・
時代は変わっているんだわ・・・

ダビンチ・コード

娘がダビンチ・コードを読み終わったので、
映画を見に出かけた。

娘には珍しく、ちゃんと最後まで読み終わったようです。
途中、何度も「これ面白いね」と、言っていた。

映像というのは便利なもので、小説で読んでいては
あんまり理解できなかった部分も映像になると、
理解しやすいと言うことがあります。

暗号が入っているクリプティックスという容器が
でてくるのだけど、小説を読んでいる限りでは
何となくこんなものかなあ・・・と想像は出来るのだけど
果たしてそれが、正しいのか否か、今ひとつぴんとこなかった。

それが、映像で見ると・・・・
なるほどねえ・・・と分かるのですね。

娘曰く・・・
「よーーーくわかっちゃった!」
小説読んでたからだそうです。

映画を見ながら、しみじみ思ったことは、
やっぱり、日本人だから納得できることと、
反対に納得できないところがある、
ということでしょうか。

キリスト教を信仰する人々にとっては、この小説は
異端の書でしょうかしらね。
キリストって神様なんですものね。
神様は、完全無欠・・・
マリア様が処女で受胎したのも当たり前、
当然奥さんもいるはずがないし、子孫もあり得ない。

だけど、科学的に言えば・・ですよ
処女受胎はあり得ないお話だし、
キリストに奥さんが居ても不思議はない。
当然子孫だって・・・・・

今まで神様といわれた人が、急に人間になるって
やっぱりまずいお話なのでしょうね。

という話を、帰ってきて母にしていたら
「戦前の天皇様みたいなものね」
と・・・ぽつり。
確かに・・・そういえば、日本の天皇家って現人神だったのでした。
それが急に戦後、人間になっちゃった。

「それで、お母さん、天皇様が急に人間だって言われてどう思った?」
「そうねえ・・・やっぱりだまされたっておもったかしらね」

なるほど・・・
これが、宗教の恐ろしさでしょうか・・・
キリストが急に人間になっちゃったら、
やっぱり世界は混乱するんでしょうね。

で・・・まあ、映画は迫力ありましたけど、
私としては・・・その・・・・つまり・・・・
ラブストーリーの映画の方がいいなあ・・・
ハハハ
とんでもない感想で、失礼しました。

愛と死をみつめて

霧の軽井沢です。
朝から、すっぽり木々も別荘の建物も霧に覆われています。
この世界が私は好き・・・墨絵の世界ですね。

さて、昨夜テレビで「愛と死をみつめて」をみた。

私がまだ中学生の頃、同じドラマを暮れにみた記憶があります。
大空真弓と、山本学が主人公の、まことみこを演じていた。

この小説も・・・実話ですが・・読んだ記憶があります。
一番覚えているのは、最後にみこが
「3日間元気な日をください」というところでしょうか。
一日は、まこのため、もう一日は両親のため、最後は自分のために・・
だったと思うのですが、昔の記憶ですので・・・・・

テレビをご覧になった方は、分かると思うのですが、
なにせ、昭和39年頃のこと・・・東京と大阪の遠距離恋愛、新幹線もない。
今ならメールでやりとりできることも、電話でやるのが精一杯。
それでも、二人は本当に真剣に恋愛しているんですよね。

一般論になってしまうかもしれないけど、
今のお若い方は、傷つくのをおそれて、
まじめに恋愛しないということもききます。
それに比べると、なんて一途な・・・と、
思ってしまうのは同世代の私たちのひいき目かしら。

そうなんですよ、ちょっと私たちより、このお二人は上の年代なんですが、
まあ、ほぼ、似た世代です。
だからと言う訳じゃないけど、私たちも手紙を書くのが大好き。
ラブレターもいっぱい書きました・・・
交換日記なんて言うのも、流行った世代なんです。
文章は、思いを伝えるには、いい手段・・・・だと、私は思います。(ピーコ)

私は高校1年のとき、テレビドラマを見てから、
本を買って読んだ記憶があります。

最近まで「愛と死をみつめて」と「若き命の日記」の両方を
持っていたのですが、本を置くところがなくなったと
ピーコに迫られ捨てしまいました。
こう話題になるなら、もっていればよかったです。

ピーコがラブレターのこと書いていますが、
私が書いたものは、
高村光太郎の智恵子抄とこの愛と死をみつめてからの
引用が多かったように思います。
「厳しい冬を耐えぬいたものほど、春を迎える喜びは大きい」
これは、「愛と死」だったように思います。

テレビで「まことみこ」のやりとりを見ていた。
草なぎ君の表情から、私もかってこんな顔でピーコに
接していたのかな・・・・なんて、勝手に思っておりました。

文章がうまくなりたかったらラブレターを書けなんて言われていた
時代だったようです。

ラブレタターで賞をもらうやつと毎日接しているのですが
なかなか文章はうまくなれません。(ふうちゃん)

あらしのよるに

久しぶりに映画を見た。

「あらしのよるに」という映画です。
昔から私はアニメが大好きでして、家の中は漫画だらけという人間です。娘が生まれたとき「ああこれで、一緒に漫画を見て楽しめる」と思ったり、新婚旅行中に漫画に夢中になっててふうちゃんから、顰蹙をかったりしたものです。

さて、「あらしのよるに」のお話ですね。
主人公は、ガブというオオカミとメイという山羊です。
要するに山羊とオオカミですからね、普通なら敵同士の間柄なんですが、これが何故か「あらしのよる」に出会って、仲良くなってしまう。それで、二人、じゃなかった2匹でこっそりピクニックに行ったりして仲良くあそんでいたところ、仲間達から白眼視される羽目になる。そこで二人して、逃避行してしまうんですが、雪の中力尽きたメイが、
「僕を食べていいよ」と、言うのです。ここがこのお話のクライマックス!
さて、その後はどうなったか・・・・まあ、見てのお楽しみとしましょうか。

このお話に関しては色々な見方が出来るようです。
世の中、敵同士と思っている人間は沢山いるけど、相手のことをよく知ってみれば、仲良くなれることもあるのではないかというメッセージだという説が有力です。

確かに、世界中の戦争の根っこは、相手を知らないこかもしれません。相手を一人の人間としてみてない、ただ単に「○○人」という、ひとくくりの集団としてみて、戦っているのかも・・・その結果、世の中から戦争の種が消えないとも言えるかも。「山羊」「オオカミ」という枠を越えてだって、仲良くできるのなら、人間はもっと仲良くなれるのかもしれません。

私としては、そんなに難しく考えないで、究極のラブストーリーと思ってみておりましたけど。
ガブが男の子で、メイが女の子で、動物版「ロミオとジュリエット」じゃないかしら。
まあ、二人して手に手を取って、かけおちしたというわけですからね。
宿敵同士なんていうのも、ピッタリだし・・・
おまけに、最後は自己犠牲ですからね。

それにしても、画像が綺麗でしたね。山や谷の様子や、空の雲など、背景が美しくてそれを見てるだけで、私は楽しくなっちゃいましたね。日本のアニメは本当に美しくなりました。

ALWAYS三丁目の夕日を見て

 広島のホテルでの朝食の折り、ほぼ私と同世代の4人が一つのテーブルに集った。私を除く3人が6日封切りのこの映画をすでに見ている。それも、実にいい映画だという。

 早速、娘を誘って有楽町の日劇に見に行った。私が映画を見に行くのは本当に久しぶりのことである。

 主人公というか、そこに登場する一平、淳之介という子どもが私と同じ年なのである。
 私の子ども時代のことを描いているのである。それも、東京タワーが見える東京の下町が舞台で、私が生活していた大田区の下町とそう雰囲気が違っていない。登場人物の設定も容易に理解できた。東京タワーが出来たのは昭和33年だった。私は小学校4年生だった。当時、「テレビのチャンネル増えました」というコマーシャルが流れていたように思う。8チャンネル(フジテレビ)と10チャンネル(テレビ朝日)が、東京タワーが出来たことによって放送を開始した。そのころ、東京12チャンネルはまだなかったと思う。

 一平の家にテレビがやってきたのは、この年だが、私の家にテレビがやってきたのは、その2年後(6年生)のことであった。映画にあるように力道山のプロレス中継がはじまると
鈴木自動車のような、町工場でテレビを見せて貰った。それ以前テレビを見たのは、商店街の電気屋の店先だったり、風呂屋だったり、そばやだったりしたこともある。
 映画のようにみんなで力道山の空手チョップに熱中したことは、今でも脳裏に焼き付いている。

 当時、東京からも沢山の星が綺麗に見えたことを覚えている。工場の2階の物干しから星が綺麗に見えるシーンがあった。本当に綺麗だった。夏休みの小学校の校庭で映画会がよくあった。その時、校庭に作られたスクリーンの上を流れ星が走っていたことが印象的だった。

 サンタクロースが来るか、来ないか本当に子どもの関心事だったと思う。
 

 自分の生活と比べて書いていると切りがない。

 戦争が終わって10数年。大人達はよく働いた。六子さんのような集団就職の人たちが私の周りの工場にもいた。休みの日になると、手回しの蓄音機で「月がとっても青いから」のレコードを工場の2階で聴いていたお兄さんがいた。お菓子をくれたり、映画に連れていってくれたこともあった。
 よい社会、生活を夢見て一生懸命に働いた。
 みんな今から見ると元気だったのだろう。

 歴史に渦中にいる人(本人)には、自分たちのしていることやその役割が何であるのか、そして、それが後世どのように評価されるかは、見えていないことがほとんどだろう。

 今、元気のない時代だと言われているが、 元気のあった時代を振り返ることによって
 元気の出る、手がかりが得れればと思う。

 久しぶりに映画を見ながらよく泣けた。

 単なるノスタルジアだけではないような気がしている。(ふうちゃん記) 

2021年6月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

ピーコのブログ仲間

  • ホタルと月の国
    絵をお描きになる、浜辺の月さんのブログです。 油彩、水彩、鉛筆、パソコンなど、何でも使って描かれた素敵な絵が、たくさん載っています。絵を描くことの楽しさや、感動が伝わってくる気がします。
  • 信濃はまほろば
    信濃追分に週末住宅をおもちの、ヘンゼルさんのブログ。 自然、ひと、美しい物すべてを、素敵な写真で表現されています。
  • ふうちゃんの軽井沢滞在日記
    ふうちゃんが軽井沢から滞在中の出来事を発信しています。さらに、東京からの発信もあります。
  • ひとりごと
    絵をお描きになる、ぴえろさんのブログです。 日々の暮らしを楽しんでいらっしゃる様子が、素敵な絵と文章で表現されています。表情豊かな人物の絵がとても魅力的です。
  • ひなたぼっこ
    いろいろなことに、興味津々のタムさんのブログ。 あちこちにいらっしゃって、素敵な写真がいっぱいです。名前通り、心がぽかぽか、ほっとするひとときが待っている場所ですね。

ピーコのおすすめ!

  • ピーコ&ふうちゃんの部屋
    ピーコと、ふうちゃんが最初に立ち上げたHP! さっぱり理解できないパソコンと格闘して、どうにか作った代物です。
  • P&F in Karuzawa
    ピーコとふうちゃんのお部屋からおいだされたふうちゃんが、独立!軽井沢の風景、内田康夫の名所案内、軽井沢滞在日記などがあるHPです。

acces