賢いトラ
久しぶりに、トラの話でもしよう。
トラ・・・・我が家の猫です。御年15歳・・・・もう老猫です。
老猫・・・・・・・・・ともなると、賢くなる。
そう、賢くなるんですよ。
最近、すっかり、あちこち、出歩くことが多くなった我が家では、
一番の問題が、トラをどうするかということなんです。
猫って、一匹でほおっておけるのは、せいぜい2泊まででしょうか。
それ以上は無理ですね。
餌の問題がありますし、トイレの始末もある。
猫って、汚れた場所では、やらないんですよ。
きれい好きなんでしょうね。
それで、たいたい、二泊までの旅にしか出かけられません。
実は、それでも問題があるんです。
あちこちに、餌をばらまいておくんですが
(だって、沢山同じ場所においておくと、、一度に食べちゃいそうで)
それでも、見ている訳じゃないから、いつ食べているかは不明。
旅から帰ってくると、それこそ、大変な歓迎にあります。
「ニャーゴ、ニャーゴ、ニャー・・・・おなかすいたよーーー」と。
「きっと、食べちゃってるんだよ、一度に」
「困ったねえ・・・・・」
「かわいそうだなあ、あんまり出かけられないねえ」
とまあ、そんな会話がいつも、旅から帰るとあるわけ。
そこで、とうとう、あれを買っちゃいましたのよ。
あれですよ、あれ。
飼い猫自動餌給器・・・・・・です。
時間が来ると、えさが出てくると言う、優れものの機械です。
この機械、餌さえ入れておけば、時間ごとに、同じ量の餌が、
ちゃんと出てきます。賢い機械なんですよ。
トラも、この機械にはびっくりの様子でしたね、最初の頃は。
トラは、腹時計がしっかりしておりまして、
ちゃんと、8時間おきに泣くんです、一日三度。
それこそ本当にうるさい猫でして、一時間ほど前からそわそわし出して、
私のそばに、しっかり寄ってくる。
そして、連呼するんです。
「ニャーゴ、ニャーゴ、ご飯、ご飯、ご飯ちょうだーーーい!!」とね。
そのうるさいことといったら、もう、たまらないんです。
「五月蠅いわねえ、なんだってそう、五月蠅いのよ!!」
と、私は、いつも、トラの餌の時間が近づくと、怒鳴っていた。
で・・・・・・・・・・・・・・まあ、・・・・・・この餌給器を使うようになったら・・・・・・・・
出かけるのも楽になったんですが、
それ以上に、助かったのが・・・・・・・
この、五月蠅いトラの連呼から解放されたことでした。
私のそばには、やってこなくなった・・・・・・・・
そのかわり、この写真のようになったんです。
餌給器の前に陣取って、
じーーーーっと・・・・・・じーっと・・・・・・見てるのです。
「まだ出てこないのかな、まだかな、まだかな?」と、
ひたすら、待ってる。
不思議なことに、泣かないんですよ。
人間は、泣けばほだされて、早くくれるけど、
機械は、泣いてもくれない。
時間が来ないと出てこないんですね。
それで、ただひたすら、こんな風に
前で、じっと、じっと待ってるのです。
もう、私は用無しに、なったみたいです。
「もう、このひと、餌、くれないものね、」と、理解したみたい。
とらも、だてに年を取ってるわけじゃないのね。
賢い猫なのよね。
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